皆さんは子育てをする中で、『子どもに質のいい木のおもちゃを買ってあげたいな』という考えが一度は頭をよぎったことはないでしょうか。
プラスチック製おもちゃに比べて価格が高く、中々手が出しづらい木のおもちゃ。
それにも関わらずあらゆる世代の親や子ども達を夢中にさせてやまないその魅力について、今回は私の実体験を交えながら、考えていきたいと思います。
木のおもちゃのメリット
壊れにくく長く使える
まず第一のメリットとして、使える期間の長さがあります。
私が木のおもちゃに初めて触れたのは3歳頃、通っていた歯医者の待合室でした。
有名な玩具屋の近くにあったその歯医者には、ドイツ製の木のおもちゃがたくさん置いてありました。
治療を待つ子どもたちはそれぞれ気に入ったおもちゃに熱中していて、私もいつも行くのを楽しみにしていたのを覚えています。
ベック社のトレインカースロープや、ネフ社のセラでよく遊んでいた記憶があります。
それから約30年後。
長女が生まれ、初めての歯科検診で久しぶりにその歯医者を訪れたところ…
当時あったおもちゃたちがそのまま残されており、変わらず多くの子どもたちに囲まれている姿を目にしました。
こんなに長い間壊れることなく使えるおもちゃがあることに驚くとともに、30年経過しても飽きられることのない魅力を改めて感じた瞬間でした。
おもちゃ=短期間の消耗品というイメージが強かったので、目から鱗でした。
ちなみに海外の有名メーカーのおもちゃは、未使用でなくてもメルカリで高額で売れたり、販売終了したものはプレミアがついたり、、なんてこともよくあります。
有名どころではニック、ハバ、ネフ、セレクタ、ベック、デュシマ、…などなど。
子どもが大きくなったら孫のために取っておくのもいいですし、使わないのであればフリマサイトであまり値段を落とすことなく売ることも可能かもしれません。
このように、長く使える上に長い月日が経っても価値が衰えないのが、木のおもちゃの特徴です。
想像力が養われる
木のおもちゃはその多くがシンプルなデザインをしています。代表的な積み木を例にすると、正方形や長方形、丸や三角の形があるだけ。にもかかわらず、その遊び方は無限大です。
単純に並べたり積み上げたりすることはもちろん、何かに見立てて遊んだり、おままごとの道具にしたり。
シンプルなデザインだからこそ、柔らかい頭を持った子どもたちはその想像力をフルに動かし、さまざまな遊びを考え出すことができます。
実際2才の長女も積み木は大好きで良く遊びますが、大人顔負けのものを作り出すことも多く、感心させられてばかりです。
木育で豊かな心が育つ
木は他の素材に比べ、人の肌の風合いに近く、その匂いには癒しをもたらす効果があるそうです。これらのことから、木のおもちゃは子どもの五感に働きかけ、感性豊かな心の発達を促すとも言われています。
最近では木の価値について注目し、「木育」を唱える保育施設も多く見受けられます。
木育とは、小さい頃から木を身近に使うことで、人と木、自然との関わりを主体的に捉えられる心を育む取り組みのことです。
偶然ですが、長女が通った保育園も自然や木を大切にするといった方針を持つ団体が運営していました。園庭には木でできた大型の遊具が置いてあり、園内も木の滑り台やボルダリングが設置されていて、子どもたちはいつも楽しそうに自由に遊んでいました。
その光景を目にしたことから、木育は子どもの豊かな心を育む助けになるという考えには私個人としても共感しています。
木育に関して詳しく知りたい方は本もいくつか出版されていますので参考にしてくださいね。2つ目は東京おもちゃ美術館の館長さんが著者だそうです。
安全性が高い
プラスチックおもちゃは石油から作られており、商品が出来上がるまでに沢山の化物質も使われていると言われています。
そのため、舐めたり口に入れることが大好きな小さな子どもにとって、そのおもちゃが安全なものなのか、見極めることは実はかなり難しかったりします。
一方で日本で販売されているメーカーの木の玩具は、厳しい安全基準をクリアしているものが多いため、赤ちゃんにも安心して渡すことができます。
※有名メーカーの模倣品など、安価なものは安全性が不明瞭なものも多いのでご注意ください。
地球に優しい
木のおもちゃは長持ちすることに加えて、自然素材でできています。
世界的にプラスチックゴミの多さが問題提起され、削減に向けて色々な取り組みがなされている今の世の中にとって、耐久性に優れ、自然に還る素材でできていることは、とても地球に優しいおもちゃといえるでしょう。
木のおもちゃのデメリット
ここまでで、木のおもちゃのメリット5つをご紹介しました。
ここからは、購入を検討する上でハードルとなるデメリットについてもあわせて考えてみます。
値段が高い
大量生産できるおもちゃと比べ、木のおもちゃは職人さんが一つずつ手作りしているものが多いので、高価になりがちです。
ただ、安いプラスチック製のものはすぐに壊れたりする一方、木のおもちゃは長く使えるので、孫まで使うと考えれば結果的にコストパフォーマンスは良いようにも感じます。
私は円高の時に、メーカー元の国から自分で直輸入して安く買うこともあります。興味がある方がいればいつか記事にしますね。
重みがある
重みがあることは手に握った時にしっくりくる、遊ぶことで筋力が育つといった良いこともある反面、投げた時に人にぶつかると怪我をさせてしまう懸念もあります。
また、家の壁や床にキズをつけてしまう可能性もあります。
小さい子は本当に物をよく投げるので、キズが気になる方はあらかじめ床に透明マットなどを敷いて対策するのがお勧めです。
柔らかいラグは積み木がうまくたたないので、個人的にはお勧めしません。
我が家では至る所に透明マットを敷いています。
例えば小さい物だとIKEAのフリサットテーブルの下にはこれを敷いてます。テーブルから落としても床が傷つかないし、工作したときのゴミも床の隙間にたまらないから重宝しています。
手入れが面倒
木のおもちゃは湿気に弱い面があります。水気は大敵で、濡れた状態で放っておくと雑菌・カビの繁殖を招きます。
濡れた場合には、適宜拭き取って風通しのいい場所におく必要があります。
特に赤ちゃんが遊ぶものだと舐めたりしてヨダレや汚れがつきがちです。コロナ禍で除菌したいところではありますが、除菌シートやお尻拭きで拭いたりすることは、おもちゃの劣化につながるのであまりお勧めしません。
また、長く綺麗な状態を保つには、半年に一回程度、サンドペーパーでやすりをかけ、メンテナンス剤を塗るのが本来は良いとされています。
と、言いつつ育児しながらだとはっきり言って余裕がないので、なかなかメンテナンスできないのが実情です…。
以上が、考えられるデメリット3点になります。
まとめ
今回は、実体験を元に感じた木のおもちゃで遊ぶことのメリット・デメリットをご紹介しました。
木のおもちゃに興味のある方、クリスマスや誕生日など特別な日のプレゼントとして木のおもちゃを買おうかと悩んでいる方にとって、この記事が少しでも参考になれば幸いです。
ちなみにプラスチック製のおもちゃにもいいものは沢山あるので、一概にダメ!というわけではありません。このような記事を書きながら、実際は我が家にもプラスチック製のおもちゃは色々あります。
りお*
特にしまじろうには大変お世話になっています。チャレンジへの子どもの食いつきは本当にすごい…
木のおもちゃとプラスチックのおもちゃ。
それぞれのメリットとデメリットをうまく活かしながら、子ども達との遊びで使い分けてもらえたらと思います。
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